自分のかわいがっているペットが「がん」と診断されたら、皆さんはどう感じられるでしょうか?信じたくないと混乱したり、絶望したり、心穏やかではいられなくなってしまうのではないでしょうか。
近年ペットの高齢化とともに、がん(悪性腫瘍)を患うワンちゃん、ネコちゃんが増えているように思われます。それは私の身近でも例外ではありませんでした。実家で飼われていたリンちゃん(ボーダーコリー)は6歳の時乳がん、そして去年12歳で悪性リンパ腫にかかってしまいました。

乳腺腫瘍は犬ではとても多くみられる腫瘍で、文献によると人における発生率の約3倍で、腫瘍の約半数が悪性、半数が良性といわれています。一般に手術で治療されることが多く、幸いリンちゃんは乳腺を摘出することで完治しました。悪性リンパ腫もよくみられる腫瘍で、無治療だと1~2か月で死亡するほど経過が速い腫瘍です。しかし、多くは化学療法(抗がん剤)によく反応し、寿命とQOL※は大幅に改善する可能性があります。ただ残念なことにリンちゃんの場合は抗がん剤があまり効かないタイプということがわかったため、積極的な抗がん治療はせず、緩和療法を行い、みんなに看取られて最期を迎えました。

このように「がん」にはいろいろな種類があり、それぞれ違った性質をもっています。また、治療には副作用が出ることも、完治しないこともあります。もし自分の愛するペットが「がん」と診断されたとき、どのような治療の選択肢があるのか獣医師によく相談してください。一緒に最善の方法を探しましょう。

※QOL(Quality of life:生活の質)

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