近年ペットの医療も進歩し、また飼育環境が良くなったこともあって、高齢のワンちゃん・ネコちゃんが随分と増えてきました。それとともに、高齢犬ならではの症状も増加傾向にあります。我が家も例外ではなく、17歳のサムディー(ハスキー)と9歳のボクちん(ミックス犬)そして10歳のピコとポコ(ダックス)と、高齢のワンちゃんたちがいます。

サムディーは一年半ほど前から後肢がふらつくなどの麻痺がみられ、そのうちに立てなくなりました。いわゆる脊椎症※1です。やがて全身が動けなくなり、今では脳障害もあって食事・排便・排尿も人の手を要する状態です。もう一年以上寝たきりの状態が続いていますが、これは認知機能障害症候群※2でしょう。しかし、ずいぶん痩せてはきましたが食欲は旺盛で、やはりハスキーの食欲には驚かされます。

  • ※1老化とともに胸から腰にかけての背骨が徐々に変形して、脊髄の神経を圧迫することによって麻痺や痛みが生じる症状。
  • ※2いわゆるイヌの痴呆。老化によって脳神経細胞の活動が衰え、知性、感情、運動をコントロールする自律神経の機能が低下する

またある日、ボクちんの息づかいがおかしいので聴診・エコー検査をしてみたところ、弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)※3と解りました。まだまだそんな年齢では無いと思っていただけにショックな出来事でした。毎日心臓のお薬を飲ませたり、水分制限・食事療法・室温の調節などいろいろ試みています。これも進行性の病気ですから、毎日看病を続けている状態です。このような高齢犬の代表的な病気が、一斉に我が家に襲ってくるとは思いもしませんでした。当院ではいずれもよく診療している病状ですが、いざ自分の事となるとやはり辛いものです。

  • ※3僧帽弁の閉まりが悪くなり血液が逆流してしまう症状。発見が遅れると肺に水がたまり、呼吸が出来なくなる危険性の高い心臓病のひとつ。

ペットの寿命が延びているとは言え、人より長生きするということはありません。私たちをずっと和ませてくれたり、楽しませてくれたワンちゃんですから愛情を持って終生飼育したいものです。このような同じ病気でお悩みの方がいらっしゃいましたら、どんなことでもお話ください。そして、少しでもワンちゃんが楽になれるように私たちといっしょにがんばりましょう。

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