第4回 新しい飼い主探し街頭キャンペーン

2016/07/11
動物愛護活動に携わる方々の現場をお伝えしていくこのコーナー。
第1回目は愛媛県動物愛護センターで行われ ている「犬・猫の譲渡会」のレポートをお送りします。譲渡会とは、県内で収容された子犬や子猫を、終生責任を持って飼育する方に限り無料で譲渡するという ものです。当日は子供連れの若い夫婦から熟年の夫婦まで、41名もの参加がありました。
新しい家族との出会いに期待を膨らませ、会場はとても賑やかな雰囲気に。

新しい飼い主を待つ小さな命たち

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生後2カ月の雑種。 とても人懐っこく愛くるしい

2月28日。ようやく寒さも緩んできたころ、認定NPO法人えひめイヌ・ネコの会が毎週行っているという「新しい飼い主探し街頭キャンペーン」を取材して きた。いわゆる里親募集で、引き取り手のない犬や猫たちの新しい飼い主を探すことを目的としている。会場となったのは松山市内でも人通りの多い、「坊ちゃ ん広場」と呼ばれるフリースペース。この日募集に出されたのは子犬4頭と子猫4匹で、もとは迷い犬や迷い猫から生まれてきた子たちである。その日は日曜日 ということで、子供から年配の方まで多くの人が足を止めていた。

img_protection004_02飼い主には決意と資格を問われる

ここは動物と新しい飼い主の出合いの場である。
しかしながら決して気軽に立ち寄って、その場で好きな犬を選んで帰るような簡単なものではない。不妊・去勢手術の実施確認、住居形態の確認、家族に関する 確認など、いくつかのステップを経て動物を飼いたいと思う決意と資格を問われる。条件が合わないという理由で、中には譲渡をお断りした方も。
「飼い主には命を預かる覚悟を持って飼って欲しい。ここが第二・第三の不幸たちを広げる場所になってはいけない」とは代表を務める高岸さん。適正な飼育が できる里親かどうか、見極める側の責任の大きさを感じているのだそうだ。物言わぬ弱い立場にある動物を守れるのはやはり人しかいないのである。

外はまだ少し肌寒く、小さく震えていた

活動の過去、そして今

譲渡の際に手渡される 譲渡契約書とパンフレット

譲渡の際に手渡される
譲渡契約書とパンフレット

1994年に発足したイヌ・ネコの会だが、当時は活動に対して否定的な見方もあったようだ。どうしても鳴き声や臭いといった“負のイメージ”で敬遠される ことが多く、会場の確保等ではずいぶん苦労してきたとのこと。(実際には会員が世話をしているのでおとなしいし、清潔な環境にしてあり糞尿の臭いも気にな らない)それでもこの5,6年で活動に対する周囲の理解は深まってきたと言う。特に行政への地道な働きかけは、法制度の整備という形で成果となって現れ た。(松山市の犬猫の不妊・去勢手術助成金制度、引き取り有料化制度など)しかしながら、今でも100頭(匹)以上の犬猫を会員やボランティアの人たちが 保護しているのである。イヌ・ネコの会の活動資金は主に会費と寄付によるが、決して潤沢な予算がある訳ではなく、実際には会員の自費でまかなっているのが現実だ。

動物と私の間の赤い糸

今回取り上げた認定NPO法人えひめイヌ・ネコの会のホームページでは、保護している犬猫の情報配信を行っている。(詳細は下記のアドレスからアクセス を)これからペットを飼おうと考えている方には、殺処分を免れた犬猫を選ぶという選択肢があるということも知っておいて欲しいと思う。今まで「動物はペッ トショップで買うもの」と信じて疑わなかった多くの人たちが、この場所で動物との間に目に見えぬ赤い糸を感じ、それをたぐり寄せてきたのだから。

取材協力

NPO法人えひめイヌ・ネコの会
〒790-0902 愛媛県松山市石手白石118-3
TEL:089-977-7564
http://ehimeinuneko.com
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